薔薇と熱 / 果物にも毛が生えている 2022/5/10~2022/6/28

 

ほさきから、404 not foundへ

2022/5/10(火)

4月、本当に変なお天気続きでしたね。気温の急変動が……とこの日記に書くのももう何度目か、という感じです。
GW後半はそれまで暑かったのが急に涼しくなって身体がほっとしたのか、なんだか妙に眠くなっていたのですが、週明けになると更に冷えて3月の気温になりました。

薔薇は今からが盛りです。わたしの育てていた白いミニ薔薇は残念ながら枯れてしまったのですが、ピンクの薔薇はGW頃からぽつぽつ咲き出して、少しホッとしました。香りの良い和ばら(年末に404さん宅にお持ちした薔薇です)は病気や虫にやられつつも蕾を付けて、けれどもなかなか花開かないので大丈夫だろうかと毎日様子を見ています。404さんのお部屋のガジュマルはお元気ですか。

花開いた薔薇がやがてしおれて花弁が散っていくのを、いつも惜しみつつ眺めているのですが、今年は小さいうさぎを薔薇風呂に入れてみました。お気に召したようです。にんげんが同じことをしようとしたら大変なので、ちょっと羨ましくもあります。

2022/5/18(火)

夏というのは日傘や水筒を常に持ち歩かなければならない大変やっかいな季節であったなあ……と思い出しつつあります。晴れた日の外出から帰ってくるたび、鉢植えの土を確認するとからからなので水をやるのですが、本格的な暑さはまだ先です。

404さんの書かれていた500日の休暇がほしいという話、本当に、長い休暇があれば解決することって世の中結構あるはずなのになあと最近しみじみ思っていたところです。わたしは今500日、まではいかないものの去年の10月からお仕事をしないようにと言われて今はのんびり過ごしているのですが、こうして働くのが当たり前でなくなると、労働ってなんだってこんなに日々の大きな時間を占めているんでしょう……と考えてしまいます。キャリアとかライフワークバランスとか言うけれど、どう頑張っても一日の三分の以上が仕事だったらその心理的割合は大きくなるわけで、つまりこれを減らすには労働時間を減らすしかないのではないでしょうか。今の生活は心理的割合の大きかった労働ががくんと減っているので比較的ゆとりがあり、もしかしてこのくらいが本来の人間の生活なのでは……という気持ちになっている今日この頃です。

わたしの好きな劇作家さんは先輩の劇作家さんから、40歳くらいで強制的にでも仕事から離れろと勧められて留学している人なのですが、いわゆるカレンダー通りの休みと、自分だけがいつもの日常のリズムからぽつんと離れているような状態は全然違って、そういうことをしろということなのかなあと思ったりもします。
とはいえある程度の期間離れていると職場の嫌なところも多少は許せる……ような気持ちなんてのはどう考えても一時的な錯覚なので、どうしようかなあとぼんやり考えているところです。書きながら思いましたが、なんだか『西の魔女が死んだ』の主人公みたいなことを考えていますね。

2022/5/28(土)

暑さのせいで親類が入院しかけたり入院したりしてばたばたしていました。なまじまだ夜が涼しいから油断してしまうのかもしれないな、と改めて自戒しています。ちなみにまだ日傘は出していません。
夕暮れに鉢植えの土がからからになっていても、水さえやればすぐにしゃんとする草は人間よりよっぽど強いな、と思います。

AmazonPrimeの「ボルジア家 愛と欲望の教皇一族」を見始めたら、あと数日で配信終了だと知り、大慌てで見ています。こういう、画面の豪華なコスチューム・プレイを久しぶりに見るな、と思います。NHK大河の「鎌倉殿の十三人」も楽しく見ているのですが、宝石や金糸を付けた豪奢なドレス!貴族の贅沢三昧!みたいなのはどうもアジアが舞台のドラマだとない気がします。
木曜日にテレビでエメラルドを扱う宝石商さんが出ていたのですが、何千万もする宝石が次々に現れるのを見ながら、ここ最近のテレビは不景気な話ばかり流してるんだなと改めて思いました。

明日は文学フリマですね。いまだにGW開催の記憶が強くて、どうにも慣れません。


404 not found から、ほさきさんへ

2022/5/30(月)

親類が亡くなり、その影響で実家のほうへ里帰りしています。葬儀に出るためではなく、遠方へ母がしばし出かけるので、その間の猫のお世話係です。

幸いわたしは今はどこでも仕事ができる状況にあるため、こうして移動してもさして問題はないですし、母が行かないわけにもいかないことはわかっているのですんなり引き受けたわけですが、母がわたしにのみ依頼の連絡してきたであろうことには納得いかない思いもありました。嫌というのとも違います。実際何かしらの困難が発生するわけでもありません。移動するのも猫の世話をするのも、しばし実家で一人で生活するのもわたしにとっては何の問題もありません。でもわたしに依頼がきたのはわたしが「独身」であり、かつ「娘」であるからのような気がして、その部分にもやもやしていたのでした。子どもが複数人いるのだから他の人に頼んだってよかったんだぜ…?みたいな意地悪な気持ちになっていたのです。でも現実にその選択は選ばれないとわかっているからこそ、もやもやしたのでしょうね!

地元はのどかで、まあまあちょうどよかったかなとも思いました。5月は本当に忙しかった。仕事もですが、土日に大学の授業を二つも突っ込んでしまったため、休みがゼロの状態に気づいたらなっており(愚かとしか……)へろへろだったのです。坂を上りながら見た山がいろんな種類の緑にあふれていて、そうか、いまはこういう季節かと気づきました。薔薇もきっときれいでしょうね。わたしの家のガジュマルは少し前に剪定をしたところです。

2022/5/31(火)

雨です。朝から何種類もの小鳥の鳴き声がしています。静けさが今自分の住んでいるところと比べると体感で二段階くらい低くて、自然の音がよく聞こえてきます。

主人不在の家で生活の名残だけがある場所で自分自身が食べたりなんだりと生活をしていると、なんとも言い表せない気持ちになりました。最近はついに炊飯器も電子レンジも実家からなくなり(1人だから困らないのだろうなとも思うのですが)わたしもそれに倣って鍋で米を炊いたり、ものを温めるのに蒸したりなんだりしていました。わたしが普段している生活とは違いますし、でも無いなら無いでなんとかなるとも思います。いまは同居人がいますから便利な道具はやっぱり必要だとも思いますが、1人になったらわたしも同じような生活になるのかな…?いや、ならないか…?

明日は少し食材など買い足しに街へ出ようと思います。
(後日追記:結局近所の方がたけのこご飯やパイナップルを持ってきてくださって、街に出ずに済みました)

緑でいっぱいの庭と脱走する猫

2022/6/28(火)

気づいたら6月が終わろうとしています。昨日は梅雨明けのニュースが流れていました。雨がほぼ降らないままの梅雨明けとなり、水不足になるのではと心配です。

6月何をしていたかというと、やっぱり仕事でバタバタしていました。数か月前に本格的に役割が変わり、あわてて関連書籍を読んだり、経験のある人に相談したりとしていましたが、なかなかうまくできず。先週くらいから急速に落ち着いてきた気がします。結局はその役割をどう引き受けたら良いかがわからず、じたばたしていたのだと思います。コツさえつかめばあとはやるべきことをやるだけなので楽です。苦しいときは変化しているときなんだなと過ぎてしまってからいつも思います。その時に気づいて落ち着きたいものです。

昨日は『七月と安生』を観ました。陳情令の吹き替え版見たさにWOWOWに入ったので、なかなか他では見られない映画などが配信されていてうれしい限りです。七月と安生という二人の女性をめぐる青春のお話しで、話の筋だけ追えばそんなに複雑さはないと思ったのですが、言葉で言えない代わりに描写で重ねて表現していく方法をここでも見たようにも思います。

女性同士のつながりの話でもあって、シスターフッドに興味がある人にも見てほしいなと思ったりしました。一人の男性を挟んでしまうときも結局は七月と安生の関係の話であり、「女性は苦労するもの」という思い込みや現実、社会や家族からの要請をどう抜け出していくか、抜け出せなかった相手をどうしたら自由にできるか、その過程でどう自分も自由になるか、などいろいろ考えながらみてしまいました。

バタバタしていた、といっても、Hさんに会ったり、yenさんとAさんと会ったり、HSKを受けてみたりと、わりかし充実もしていたのだと思います。7月はまたyenさんに会えそうなので楽しみです。


キウイフルーツは中国語で猕猴桃🥝猕猴はアカゲザルという意味だそう。確かにキウイには毛がはえている!


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